身体コンサルタント / 柔道整復師 田上耕三の身体研究コラムColumn

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五十肩じゃなかったの???

今日は、五十肩と診断され、整形外科を受診されていた患者さんの話です。

この患者さんは、ご覧の通り可動範囲が狭くて動かすと痛い状態です。
こうなると、たいていは五十肩と診断されることが多いようです。

拙コラム「五十肩の治療って痛いの」
というコラムで書きましたが、肩関節の周辺が固くなり
関節可動域が著しく狭くなった状態を俗にいう五十肩、
正確には肩関節周囲炎とよびますと話しました。

そういう診たてなら、これも五十肩といっても良いとなります。
しかし、こちらの方は、腰があまり良くなく腰と背中の施術を
行っただけで肩の動きがほとんど改善しました。

この方の場合は、腰痛が原因で背部の筋肉が硬くなり
腕を動かすときに、肩甲骨の動きが上腕骨の動きと
連動できなくなってしまったのです。

腕を動かす時は
『肩甲上腕リズム』という動作のリズムがあります。

このリズムつまり上腕骨が何度に上がる時は、肩甲骨は何度スライドする
といった、リズムが有るのです。
そのリズムが狂ってしまったことで腕が動かせなくなったのです。

しかも、その期間がそれなりにあったので、
肩関節が、次第に硬くなり始め痛みが増強してきたのです。

神経整合法で、肩の深層筋にアプローチをします。
そして、ゆっくりと筋肉を緩めていきます。
術者の手に硬い筋肉のアタリが無くなってきたら

ゆっくりと腕を挙げてもらいます。
すると、ご覧の通り痛みが無く
スムーズに動くようになりました。

いわゆる五十肩であれば、一度でここまで改善することはありません。

ここまで改善したということは、五十肩ではなく別に原因があって
肩関節の動きを悪化させていたと考える方が正しいのです。

その一番大きな原因が、腰と背中だったのです。

だから、人間の痛みって、痛いところだけ見ていても
解決しないことがあります。
そんな時は、少し視野を広くとり

何処が問題なのかを考えると
色々なことが思いつくものです。

こちらの患者さんも、一回で治療が終わったわけではありません。
数回の施術を経て治癒といたしました。

そして、再発しない様にきちんとセルフケアのご指導もぬかりなく
行いました。

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